2018年3月26日月曜日

娘・妻・母 昭和35年


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成瀬巳喜男監督の東宝総天然色映画。

未亡人の三益愛子には次の子供がいる。長男の森雅之、長女の草笛光子、次男の宝田明、次女の団玲子。三益、森とその妻、高峰秀子と、未婚の団は同居している。草笛は小泉博と結婚しているが、姑の杉村春子と仲が悪い。宝田は淡路恵子と結婚しており芸術家気どりの写真家である。末っ子の団はドライで現実的、恋人がいる。

原は日本橋の旧家に嫁いでいたが、嫁ぎ先とうまくいっていなかった。実家へ帰っている時、夫が旅先で事故に会い、死ぬところから映画は始まる。原は実家へ戻される。
原が母の三益に家に毎月5千円いれようと話す。原は生命保険で百万持っていると言うのを森・高峰の幼い子が聞いて、みんなに言いふらす。他のきょうだいはこのカネにたかろうとする。
高峰の伯父である加東大介は、森に借金の申し込みをするが、断られる。更に以前、貸してあったカネの返済を加東に迫る。加東は高峰に頼み込み、森が原から50万円借りて加東に融通する。

草笛は姑の杉村との同居が嫌でアパートへ引っ越そうとしている。そのため原に20万円貸せと頼む。杉村は自分と別居しようとする息子夫婦に腹を立て、老人ホームへ行く。三益のとりなしで杉村も自宅へ帰る。
原は友人から、寡の上原謙を紹介される。友人は原を上原と再婚させるつもりだった。原は団の会社の技師、仲代達矢と会い、お互いに惹かれる。

加東は倒産し夜逃げしてしまった。加東への貸しに家を抵当に入れていた。そのため家を売却する必要が出てきた。家族会議を開く。他のきょうだい達は勝手に森が家を抵当に入れていた事実を聞かされ怒る。更に家がなくなったら三益の面倒を誰が見るのか。みんな勝手なことを言う。別室に引っ込んだ三益に原が来て、上原と結婚するなら母を引き取ってくれる、と言われていたので、自分と一緒に京都の上原のところへ行かないかと誘う。
原は仲代と会い、上原との結婚を告げる。仲代は怒るが、原は仲代に感謝していると言う。
高峰は原にやはり三益は自分達夫婦で引き取ると言いだす。その頃、三益は近くの公園で赤ん坊をあやしている老人の笠智衆と談笑していた。

今から観ると有名な俳優ばかりで驚く。主人公は原節子である。『東京物語』の時と同じく善良そのものに描かれる。原と三益は現実ばなれしたと言える善人である。高峰も扱いは上だが、大した役でない。全体の役者達が織りなす家庭劇といえる。

家庭のありまさ、あるべき姿が現代とは全く異なる、昭和30年代中頃の様子がわかる。

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