2017年5月20日土曜日

千人針 昭和12年



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現存する日本最古の発声総天然色映画。ロシヤのフィルムアーカイブに残っていたものを今回フィルムセンターがデジタル復元して公開上映した。以前NHKでも放送したという。
二色式のカラーという特殊な方式で撮影されており、その方法では出ない色はこれを除くなどの調整を行なったと上映後担当から説明があった。
三枝源次郎監督、大日本天然色映画製作所。
現存するフィルムは全体の約半分で、通常の映画のような評価はむづかしい。

出征する青年のために育ての祖母が千人針をつくる。青年の実母は、今は他家に嫁いでいる。かつて子供を産んだことを夫は初めて知り離縁を言い渡す。娘は母が好きで父に泣いて頼む。出征当日、母や娘が送別に駆けつける。祖母も実母に千人針を頼む。

時代を考えるとこれだけなら文句は言えないだろうと思う。しかしセンター担当員の説明では当時の評価が、外国等の天然色映画に比べると高くなかった、というのも頷ける。
ともかく資料的な価値はある。戦後の映画でも千人針は出てくるが、戦争当時の映像は初めてである。女の着物が映画用だからだと思うが結構華やかな色調であった。

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