2023年10月16日月曜日

ヤコペッティの残酷大陸 Addio zio Tom 1971

ヤコペッティ監督、伊、125分。ヤコペッティによる米の奴隷制を描いた映画。奴隷制当時のアメリカにイタリアの撮影隊が訪れ、インタヴューなどをして奴隷制の実態に迫ろうとする、記録映画の装いをまとった劇映画。

奴隷売買の様などは知っている内容の映像化であるが、その他にも白人の主人が黒人女を性の対象として好んでいた、また黒人奴隷に奴隷制はひどくないかとインタヴューすると労働者として雇われて働かせられているのと同じだと、黒人自身が奴隷制を肯定するような場面は目新しい。

以前の記録映画『世界残酷物語』や『さらばアフリカ』などで、やらせでないかと批判を受け、それを逆手にとって、全部劇映画として作ったのが、この映画である。奴隷制時代のアメリカに行けるわけでもないが、あたかもそのような作りになっている。

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