2022年5月9日月曜日

非常線 昭和33年

マキノ雅弘監督、東映、93分、白黒映画。

港町のホテルが舞台。そこで働いている藤田進の弟、高倉健は前科者であるため、職につけない。ホテルを仕切る千秋実、十朱幸雄らで闇の酒を仕入れて客に提供している。キャバレーの踊り子たちに、高い金で衣装を売ろうとして、ストライキを起こされる。高倉は女を抱えて戻ってくる。飛び込み自殺を図った女を助けてきたのである。ホテルにいる医者、岡田英次に診てもらう。

警察らがホテルにやって来て、大金強奪事件が発生し、その容疑者は高倉と告げる。ホテルは閉鎖し、出入りできないよう非常線をはる。ホテルに来ていた男の三人組は贋札つくりであり、そのうち一人の娘は高倉が助けた女だった。踊り子たちの中に高倉の恋人がいて、妊娠している。警察の言い分を聞いてすっかり高倉が悪事を働いたと思い込む。贋札団は贋札をホテルの部屋部屋にばらまく。そのばらまきも恋人は高倉がやったに違いないと信じる。助けた女の部屋に高倉は外から忍び込み、事情を話す。贋札団の一味に銃で撃たれる。窓伝いに藤田の部屋に逃げ込む。藤田は負傷した高倉を匿う。

警察が部屋にやって来て捜索するが、見つからない。一緒に来た贋札団のボスは拳銃を持っていて、刑事がなぜ持っているかを聞くと、高倉と格闘して奪ったと答える。後で藤田は高倉の恋人と共に、高倉を隠してある寝台の下を確認したら死んでいた。贋札をばらまかれたホテルの住人たちはそれでホテルの酒場で、大盤振る舞いをする。高倉の恋人は泣いて嘆き、それらの金は高倉のものだと叫ぶ。警察がやって来る。強奪事件の犯人が捕まったと知らせる。つまり高倉の仕業でない。贋札団の娘は、ばらまいた金は偽物だと告げる。贋札団と警察の銃撃戦があって、悪党どもは捕まる。高倉の死体を前に、藤田は恋人に高倉の子供を産んで欲しいと頼む。

有名俳優が結構でているくせにびっくりするほどつまらないというか、出来の悪い映画である。これほどひどい映画はあまりないので、観る価値はある。

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