2019年9月27日金曜日

藤森照信『天下無双の建築学入門』ちくま文庫 2019

建築史家による建築学入門である。系統だった教科書といった構成ではない。
第一部は「目からウロコ?古代の建築術」といい、縄文時代からどのように家をつくってきたかの議論を、自らの家造りとからめて論じる。
第二部は「アッと驚く住宅建築の技」と題し、日本の家屋の部分、即ち屋根だの天井だの廊下などを、なぜそうなってるか、について考察を進める。
読んでいて面白く、感心するところが多い。その反面、素人考えでどうも全面的に賛成しかねるというか本当にそうかといった疑問も出てくる。
例えば最後のところで、なぜ日本人は家に上がる時、靴を脱ぐか、についていろいろ書いてあるが、自分など日本は高温多湿で靴など履いていられない、が理由と思っていた。それで靴を脱ぎ、冬などは足袋をはいたり厚着で対応していた。これが間違っているならその理由を聞きたいが、そもそもこんな話自体取り上げていないから何も書いていない。

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