2017年8月23日水曜日

愛の陽炎 昭和61年



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三村晴彦監督、    松竹映画、伊藤麻衣子主演。
埼玉南西部の製材所に勤める女主人公、彼女はトラックの運転手と恋仲で結婚を約束している。二人で貯金し、家を建てる夢がある。しかし実はこの運転手はかなりの悪者で、女は騙して当たり前、以前にも同様の空約束をしてカネをまきあげた女がいた。更に事故の示談金として女に融通してもらったカネは、女高生を妊娠させた始末費用とわかる。
これらを知った女は男に詰めるが、弁解し自分を信じてくれと言われる。結局この男しかいないとして自分を納得させる。
ところが更に、同じ事務所に勤める女と既に結婚していることまで判明する。さすがに頭にきた女は、二人がいる喫茶店でなじり出す。しかしかえって脅され何もできないことを悔やむ。彼女を可愛がっている祖母(北林谷栄)が、藁人形へ呪いの五寸釘を打つ復讐法を教える。馬鹿にしていたが、夜中に白装束、頭に電灯の鬼女もどきの格好で神社へ行く。

効果がありやと思ったが、男は実はかえって健康になったとわかり失望。また未亡人の女地主(司葉子)とまで通じているらしいと聞く。
他に方法もなく、また夜中での社での五寸釘打ちに行く。その帰り道、男の運転するトラックが彼女をライトで照らし、驚いた男がハンドルを切り損ね、谷底に転落炎上、男は死亡。

これで話は終わらない。事故後上京を決めた女が女地主の所へ行くと、男から土地の権利書を女に譲渡するつもりだったとして、その書類を提示される。男は自分の女はやはり主人公しかいないと言っていたと、地主から聞かされる。女は土地の権利書は辞退する。

昔観たことがある。トラック運転手の男が鬼女まがいの女を見て仰天、谷底に落ちるところだけ覚えていた。
男は映画などによく出てくる、自分勝手の塊でずるくて偽善者である。最後は、女のことを本当は思っていた、というような感じになっているが一時の気分で、実際に結婚したら相手はひどい目に会うだろう。

当時人気のあった童顔のアイドル伊藤麻衣子、ずいぶん深刻な目に会う役を演じている。映画としては、どうも説得的とは言いかねる出来と思った。

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