2017年8月16日水曜日

千野栄一『外国語上達法』岩波新書 1986



 商品の詳細
著者は言語学が専門の東京外語大教授(当時)。
外国語習得にはコツがあるとして、この本を書いたという。以下はここで述べられている内容の自分なりの理解。
なぜ外国語を習得するか、その目的が明らかでないといけない。必要なものはオカネと時間、カネは惜しんではならない。語彙を多く覚える。基礎的な文法は完璧に覚える。学習書は薄くあるべき。良い教師の条件は熱意が一番で人間性ある者。辞書は多ければ多いほど良い。発音と会話についても章を設けてあるが、まつわる知識でなく役に立つようなことが書いてあるかと思った。最後は「レアリア」と称して要するに言語習得にはその文化の理解が必要。

専門だけあって言語学にまつわる挿話が多い。外国語の習得には言語学を学ぶべき、とでも書いてあればそれはそれで一つの情報であったが、そこまで書いていない。
一体どういう読者を想定しているのか。学習の目的をはっきりすべきとか、どの外国語を学習すべきとか、原語で外国文学を読むことを挙げているなど、外国語や言語学に関心があり、どれを勉強すべきか迷っている者か。

昭和の終わりの本であり、時代を感じさせてしまう。現在なら外国語学習は「道具」としてのそれであり、グローバル化で外国語に興味がなくても必要に迫られている者が多いのが実情である。
書いてある「コツ」自体はもちろんおかしくない(どの本でも同じようなことが書いてある)が、昔の外国語学習についての歴史的書物であろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿