2014年8月19日火曜日

飛ぶ教室

エーリッヒ・ケストナーの有名な児童小説。学校を舞台にした小説としてはデ・アミーチスの『クオレ』に並ぶ傑作と理解する。


発表があったのは1933年だが、ドイツが舞台で学校のありかたの現在との違いなどこちらは知りようもないので、全く古さを感じさせない。

少年たちの友情とか争い、行き違いなどいつの世も変わらない内容で永遠性を感じさせる。

ところでこの作品初めて読んだのは子供のとき、中学生くらいであったろうか。その際上に書いたような感想をもち、それ以来愛好する小説の一として自分の中で位置づけていた。今回何十年かぶりに再読した。もういい歳になってしまっている。残念ながらかつてのような感激は味わえなかった。歳をとり学校生活があまりに遠い日の思い出となってしまったからか。少年の日に読んで大人になってから読み返すとかつて気がつかなかった良さ、面白さがわかる作品は多い。いやたいていはそうだ。『飛ぶ教室』は子供のとき読んでおく小説だと思った。
 
それにしてもケストナーの小説を読んでいると全くディズニーの映画を見ているような気分になる。『ふたりのロッテ』などは実際に映画にしているし。

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