2025年8月25日月曜日

祭りの準備 昭和50年

黒木和雄監督、ATG配給、117分。昭和30年代前半の四国中村市が舞台である。主人公の青年は信用金庫に勤めている。父親のハナ肇は他に女を作って暮らし、母親と祖父と三人で住んでいる。友人に原田芳雄がいて、奔放な原田に振り回されている。原田の兄は刑務所にいて、その妻と原田はいい仲になっている。主人公には竹下景子という憧れの女がいる。

この町の出身の、原田のきょうだいの女が都会から帰ってくる。薬のせいで頭がおかしくなっている。町の男たちとみんな寝ている。主人公も寝ようとしたところ、祖父に横取りされる。女は妊娠する。父親は祖父だと言う。祖父は大いに女を可愛がり、一緒に住み始める。しかし女が出産すると正気を取り戻し、祖父を毛嫌いするようになる。絶望した祖父は首をくくる。

竹下は左翼のオルグが都会からやってきて、その勉強会に出ているうちにその男と関係した。それを後に主人公と話しているうちに涙ながらに告白し、主人公と寝る。主人公が信用金庫の宿直で寝ている時にも来る。その晩、火事が起き、主人公は上司からさんざん絞られる。主人公は元よりシナリオライター希望で、それを叶えるべく、母親に内緒で家を出て駅に向かう。そこで原田に会う。原田は強盗殺人犯で警察に追われていた。原田にせがまれ金を渡すが、主人公が東京に行くつもりと知るとその金を返そうとする。最後は駅で列車が出て、原田が主人公に何度も手を振って見送る。

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