2015年5月5日火曜日

暴れん坊街道 昭和32年

内田吐夢監督による近松門左衛門原作の映画化。白黒映画。

女主人公は山田五十鈴で、許されない相手との間にできた子は里子へ出され、自らは幼い姫君の乳母となる。

何年か後、街道で馬子をしている威勢のいい男の子がいた。彼と仲良くなった浪人(佐野周二)は自分も馬子にしてもらう。

大名の一行が通る。男の子の馬子はむずかる幼い姫君の相手役を仰せつかった。世話役の乳母は実は馬子の母であったのだ。ひょんとしたことから乳母と馬子はお互い事実を知る。

その一方、幼い馬子の世話をしてくれていた若い女の父が借金で首が回らず期限は明日である。自分の母とわかった馬子はカネを貸してくれと頼む。理由を言わないので貸さない。馬子はこっそり忍び込み小刀を盗む。小刀を馬子の親方へ持っていき換金する。
その間小刀がなくなったことを知った大名一行は大騒ぎ。

更に驚くべきことに馬子と仲良しの浪人が実の父とわかる。実の息子が盗んだ刀を返してくれと親方と交渉するが、ついに浪人は親方を斬ってしまう。
浪人は殺しの罪で極刑は免れないと、大名一行の宿の前で自害する。

あまりに偶然が重なり過ぎで作り話っぽい。その分いかにも劇的に話が展開するわけである。近松原作ならこういう話もあっても驚かないが。元となった実話があったのだろうか。

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