2018年10月6日土曜日

深夜の告白 昭和24年

中川信夫監督、新東宝、78分、白黒映画。
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新聞記者の池部良は、横浜闇市の飲み屋のオヤジが、戦争中に疾走した飛行機会社の社長(小沢栄太郎)ではないかと疑う。声をかけるが否定される。後をつけると小沢と同じアパートに住む東野英治郎に喧嘩を吹っ掛けられる。東野を倒して部屋に運び、東野の娘と知り合いになる。池部は小沢の娘、三宅邦子に知らせる。また戦死した小沢の息子の、愛人であったキャバレーのマダムをしている山根寿子にも知らせる。小沢家の女中だった山根は息子と恋仲になるが小沢に追い出され、今では息子の少年と一緒に暮らす。恨みある小沢だが、孫がいるわけなので小沢の家を訪ねる。しかし同席していた三宅にも、小沢にも知らないと言われ憤慨してそこを出る。

池部は小沢の戦死した息子と友人で、子供を頼むと言われたと小沢に語り、小沢も孫がいると初めて知る。小沢が戦中失踪したのは、自ら造った飛行機で息子が戦死したからだ。息子がいると知った小沢は山根に会わせてほしいと頼むが、先日の経験で怒っているので断る。
気落ちで寝込んだ小沢は危篤になる。山根のパトロンが孫を連れて、小沢に会わせる。小沢が亡くなった後、彼が戦中被った汚名は軍部がやったものとわかり、名誉が回復される。

いかにも戦争直後の映画といった感じである。作り話めいているが、映画であればそれも問題ない。『深夜の告白』と聞くとワイルダーの保険金殺人映画と思い出す人が多いだろうが、ワイルダーの映画の製作は本作より少し早いものの、日本公開は本作より4年後だったらしい。

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