2018年9月8日土曜日

吉田たかよし『元素周期表で世界はすべて読み解ける』光文社新書 2012

元素周期表は化学の基礎である。しかし極めて馴染みにくい、理解しにくい表である。陽子の数の順番に並んでいるとの理解はあっても、その原子の順番を暗記するくらいで、全体のイメージがつかみにくい。統一的な把握ができないのである。
元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち (光文社新書)
『世界で一番美しい元素図鑑』グレイ著、創元社を持っており、大型本でカラー写真がきれい、各元素を見開き2ページで説明しており見やすい。ただ夫々の元素の説明は、いわば雑学的な知識の提供といった感じである。すなわち元素全体、相互関連のイメージがつかみにくい。

本新書はそういった要求にある程度答えるものである。列方向(族)の、特に両脇の列からまず見ていくことを勧める。また人体に悪影響を与える元素が必要な元素と同列、近くにあるなどの説明もある。
とかくとっつきにくい元素周期表を親しみやすくさせる本である。

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