2014年4月16日水曜日

モラル『中世の政治思想』 Political Thought in Medieval Times 1958

イギリスの政治思想史家、モラルの著書『中世の政治思想』(未来社、1975年)、原著は1958年の出版。題名とおり中世の政治思想史である。


中世は、他の時期のように主な思想家の考えの説明では思想史になりにくい。主な思想家がいないわけではないのだが、中世の政治思想の根底の流れの説明、これが例えば近代以降と比べより重要な時代であると思う。
この中世政治思想史の課題に対しかなり成功している著作であると評価する。

解説で概念的、図式的な叙述でありすぎるという批判があるかもしれないと述べられているが、やはりこういった図式的過ぎるくらいの著書をまず読みたい。
 通説と異なったことを述べようとする著書はある程度、正統というか標準的な理解がある者に対して意味がある。まず標準的、図式的な理解をしたい。

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