2014年4月15日火曜日

西洋政治思想史

佐々木毅、鷲見誠一、杉田敦共著の『西洋政治思想史』(北樹出版、1995年)を読んだ。
全体的に簡潔にまとまっている。全部で220頁、より厚い本が多い中で概要が述べられているような感じさえする思想史である。

 
他にも代表的といえる政治思想史の本はあり、それらはより詳しく、当然ながらその結果として分厚い著作となっている。
それらに比べまとまった、頁数の少ない本書は「入門的」なのだろうか。そう思うかもしれない。
ただ厚い著書は個々の思想家の言論がより詳しく書いてあったり、それに対する著者の意見が述べられていたりしてそのため大部になっている。
自分が思うに個々の思想家の言論をより詳しく知りたいのなら原著にあたるべきであり、思想史のような本であればポイントを簡潔に示すべきである。

そういう意味でこの著作は感心した。決して分厚い本が「専門的」でなく、簡潔にまとまっている本が「入門的」とは言えない。基準は厚い、薄いでなく内容である。

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