フランク・キャプラ監督、米白黒映画。
何度も観た。初めて観た時、また何回目かの鑑賞でも最初の頃は感動的な映画だと思った。
だが今回の鑑賞ではそれほどの、以前ほどの感じを抱かなかった。
何故か?期待が高すぎたせいか。理由はともかく今回それほどとも思えなかった点、気になった点を書く。
主人公は絶望して自殺しようとする。この設定がおかしい。世の中絶対自殺しない人と自殺してしまう者がいる。前者はなんでも他人が悪いと他人を責めているばかりの人である。自分が悪いわけでないのだから、自分を殺す行為に出るはずもない。こういう人は自殺する人を非難する。卑怯と言って非難する。ともかく他人を責める。
自殺する人は自責感の強い人である。自分が悪い、自分さえいなくなればと思ってしまう人である。気が弱いと言えばそうだろう。
主人公のジミー・スチュアートは完全に前者の人である。カネを紛失した叔父を非難し、自分の子供たちに八つ当たりする。しかもその原因が自分のせいでもないのだから、なぜ自殺しようとするのか。これまで意志の強さを示してきた人生を送ったように描かれている。だから他人がカネを紛失したせいで(もちろん大金で大変であることはわかるが)自殺しようとする設定はおかしすぎる。
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