ジャン・ドラノワ監督、仏、120分、総天然色映画。
ユゴーの『パリのノートルダム』を原作とする映画化、フランスで作成された。だからフランス語を喋っている。カジモドはアンソニー・クイン、エスメラルダはジーナ・ロロブリータが演じている。戦前の映画(1939)でチャールズ・ロートンがカジモドを演じた際は、極端な化粧で化物面をしていたが、今回のアンソニー・クインはごくまともである。
ジャン・ドラノワ監督、仏、120分、総天然色映画。
ユゴーの『パリのノートルダム』を原作とする映画化、フランスで作成された。だからフランス語を喋っている。カジモドはアンソニー・クイン、エスメラルダはジーナ・ロロブリータが演じている。戦前の映画(1939)でチャールズ・ロートンがカジモドを演じた際は、極端な化粧で化物面をしていたが、今回のアンソニー・クインはごくまともである。
小林恒夫監督、東映、85分、総天然色映画。
前年発表された松本清張の代表作の映画化。九州福岡の海岸で発見された男女の心中死体。これに地元の刑事が疑問を持つ。後に警視庁捜査二課の刑事が九州までやって来る。実は心中の男は某省の汚職事件で鍵となる情報を持っていた男だった。それが心中してしまった。九州の刑事は自分の疑問点をぶつけ、二人の刑事は推理を進める。実は心中した者同士がそれほど親密だったとは知られていなかった。その二人が東京駅のホームで歩いているところを仲間の中居に知らせた男がいる。刑事は作り物めいて怪しさを感じる。探っていくうちにその男の現場不在証明崩しがうまくいかなく、窮地に陥る。最後はその謎は解けたものの、容疑者はその妻共々自殺してしまう。当時の映画なので、時代の空気が良く出ている。野村芳太郎監督、松竹、162分、総天然色映画、岩下志麻主演。
時代劇である。父想いの娘、岩下はそんな父をないがしろにして若い男と遊び惚ける母が許せない。父の死後、実は父親は実際の父でなく、自分が貰い子であったと知る。父を裏切った母親、その母親と関係のあった悪い男ともを次々と殺めていく復讐譚である。特に最後、岩下と関係を持とうとする悪徳商人が実の父親と知る。殺すのではおさまらない。岩下が娘であったと知らせ、生涯かけて苦しむよう図る。岩下は捕えられた後、かえって気持ちが落ち着く。しかしその悪徳商人の妻が自殺したと知り、岩下は後悔するようになる。
ディターレ監督、米、116分、ユゴーの『パリのノートルダム』を基にした映画。
カジモド役はチャールズ・ロートン、エスメラルダはモーリン・オハラが演じる。チャールズ・ロートンは顔半分を崩し、容貌魁偉の風采である。ジプシーの踊り子エスメラルダに多くが惹かれ、またそれゆえの破滅を招く。この原作の映画化は何度もされている。最後のエスメラルダの運命はいかに描くか興味をもってみたが、やはりアメリカ製だからか、きれい事にしている。原作とおりの終わり方にした映画は作れないのだろうか。