2026年5月3日日曜日

陽は昇る Le jour se leve 1939

マルセル・カルネ監督、仏、93分、ジャン・ギャバン主演。映画は男が撃たれて、高層アパートの上の方の階段を転げ落ちるところから始まる。部屋の住人はギャバンである。警察がアパートを取り囲む。ギャバンは部屋で回想する。

ギャバンは工員で、ある日会った若い女に恋をする。求婚するのだが、女の方は煮え切らない。用があると言う女の後をギャバンは付けていく。興行小屋に入る。そこで犬を使った曲芸師に女は関心があるようである。曲芸師の相手役の女は舞台を降りてギャバンが座っている方に来て、曲芸師を悪く言う。口先だけで女を喜ばせるのだが、全く不誠実な男であると。その曲芸師は若い女を連れて小屋を出る。後で曲芸師だけ戻ってくる。女に色々言うとギャバンが口出しして曲芸師と言い合いになる。女は曲芸師に嫌気がさしているので、ギャバンと付き合いを始める。しかしギャバンの心は若い女にある。あの曲芸師がギャバンと女がいるところに来て、話があると言い出す。ギャバンと向かい合った曲芸師は自分は若い女の父親であると言い出す。後からそれは曲芸師の男のでたらめであると分かる。

男はギャバンの部屋にやってきて、また饒舌を弄し、ギャバンをいらつかせる。頭に来たギャバンが男の持ってきた銃で、相手を撃つ。転げ落ちるのが映画の初めである。アパートを取り囲む群衆や警察に対し、ギャバンは悪たれを放つ。警察が屋上からギャバンの部屋に催涙弾を投げ入れた。その直前に銃声がした。ギャバンが自殺して床に転がり、煙が充満する場面で終わり。

ルチオ・フルチのザ・サイキック Sette note in nero 1977

ルチオ・フルチ監督、伊、96分。主人公の女は超能力を持つ。子供の時、遠く離れた場所で母親が投身自殺するのを見た。成長して富豪と結婚する。夢で殺人事件を見る。中年の女が殺されている。他に断片的な場面を見る。夫の所有する別荘に一人で行く。ある部屋にいる時、壁の中の死体を感じ、壁を崩すと白骨があった。警察の調べでは20代の女らしい。自分が見た中年女と違う。この死体が夫の昔の恋人と分かる。

夫に容疑がかかり逮捕される。女は友人の男や義姉と共に夫の疑いを晴らそうとする。後に、女が見た幻視は予知夢ではないかと言われる。未知の女から電話がかかってきて、夫に有利な証拠を提供するという。そこに行く。すると中年女が殺されていた。あの夢で見たそのままである。女はそこの屋敷で毒牙にかかる。後に調べに来た友人の男や警察が察するところで映画は終わり。

2026年4月30日木曜日

曳き船 Remorques 1941

ジャン・グレミヨン監督、仏、ジャン・ギャバン主演。ギャバンは難破船を曳航する救助船の船長である。妻は夫のギャバンがいない日が多いので嘆いている。

嵐の夜、救助の連絡が入ったので行くのだが、救助対象の船は船長が変わった男で、救助などいらないと言い、曳き船からの綱を切ってしまう。この船長の妻は夫の横暴に嫌気がさしており、嵐の中、ボートで船を逃げだしギャバンの曳き船に助けられる。この逃げてきた妻とギャバンは愛し合うようになる。逢瀬を重ねる。ギャバンの妻は病気で亡くなる。それを女と会っている時に聞き、急いで戻る。女はその間にギャバンから去る。

顔のない悪魔 Fiend without a face 1958

アーサー・クラブトゥリー監督、英、74分、白黒映画。カナダの空軍基地近くの集落では謎の死が起きていた。また空軍の試験も原子力を上げてもうまくいかない。近所の中年夫婦は叫びを上げて二人とも倒れる。怪奇事件の続出は何か空軍が関係しているのではないか。村からはそんな声が上がる。空軍の軍人は突然死した若い男の妹宅に行く。これで知り合いになる。若い妹はある博士の元で研究の助手をしていた。

最終的に明らかになるのは、博士の研究で必要な原子力を近くの空軍基地からいわば内緒で盗む形で利用しており、それが見えない怪物を作り出し連続殺人や空軍実験の失敗を招いていた、という事実である。その見えない怪物は姿を現わす。脳みそに脊髄が尻尾のようについている。多数の脳みそが博士宅を襲い、銃等で倒す場合も多いが博士などは殺される。対応には原子力発電施設を破壊するしかない。軍人がそれに赴く。簡単に原子力施設は爆破される。怪物どもはバタバタと落下して死ぬ。

2026年4月29日水曜日

ダージリン急行 The Darjeering limited 2007

ウェス・アンダーソン監督、米、91分。父親の死をきっかけで、それまで疎遠だった男の兄弟3人が会い、インドを列車で旅行していく。

一人は係員のインド女と関係し、また毒蛇を買った男はそれを取り上げられる。三人は列車から降ろされる。たまたまインド人少年の死に立会い、その遺体を村まで運んで行く。葬式に参列しろと言われる。飛行機に乗る直前、取りやめて母親のいる場所に行く。また列車に飛び乗り、旅を続けて行く。

2026年4月28日火曜日

ハンス・ロスリングと家族『ファクトフルネス』 Factfulness 2018

人々は思い込みによって、世界を誤って理解している。実際のデータで正しい理解をすべきと説く本である。著者はスウェーデンの医者である。著者は世界中で質問をしてきた。選択肢のうちどれが正しいかという問いで、多くの誤った回答を得てきた。世界は悪い状態である、低開発国の人間は、先進国と違ってひどい生活を送っている、という思い込みである。実際はデータを見ると改善されてきており、先進国の人間が思っているほど、現在の生活は悪くない。数十年前の先進国と同じような生活をしている。

そもそも豊かな国と貧しい国という二分法が間違っている。4つの水準に分けて世界の国々を分類すべきである。世界は分断されている、どんどん悪くなっている、目の前を過大視する、単純化する、犯人捜しをする、など十の分類に分けて、誤った思い込みをする要因を探る。改善するため、今すぐ行動に移せと提言する。(上杉周作、関美和訳、日経BP社、2019)

2026年4月27日月曜日

密会 昭和34年

中平康監督、日活、71分、白黒映画、桂木洋子主演。桂木は東大教授のかなり若い妻である。夫の教え子たちが家に来る。その中の一人と不倫の関係になっていた。

ある夜、二人が繁みで会っていると、タクシーが止まり、そこから男が出てきた。後から出てきた男は最初の男を刺し逃げる。明くる日、新聞を見るとタクシーの運転手が殺されたと記事が出ている。自分たちが見た事件であった。桂木は何食わぬ顔で過ごそうとしたが、相手の大学生は警察に行って話そうと言うのである。桂木は強く反対する。自分たちの間がばれてしまうではないか。その醜聞に耐えられない。しかし大学生は運転手の家族のためにもぜひ話すべきと言い張る。

家を出て駅に向かう。桂木は後を追う。駅のホームで電車が来る直前、桂木は大学生を突き落とす。大学生は轢かれる。桂木はその場を逃げて離れ、坂道まで来て息をつく。しかしほどなく自転車を漕いだ男二人がやってきて、桂木を捕まえ見ていたぞと言い、引き立てていく。