2026年10月31日土曜日

革命する大地 La revolucion y la tierra 2019

ゴンサロ・ベナベンテ・セロ監督、ペルー。111分。ペルーの現代史の記録映画である。1960年代末に起こったベラスコ将軍によるクーデターにより成立した政権がとった、農地改革法はペルーの社会を変えた。その評価は立場によって様々である。

映画はそれに先立つ、19世紀にスペインから独立した後から続く、ペルー社会の支配構造の問題を描く。社会が分断されている中で、様々な政権が成立し、施策を行なってきたが、社会は良くならない。ベラスコ大統領による農地改革は、大いに期待されたが、社会は必ずしもうまくいっていない。ペルーという国の歴史の理解できる映画である。

不死の怪物 The undying monster 1942

ジョン・ブラーム監督、米、63分、白黒映画。イギリスの田舎にある邸宅、そこの家の妹は兄が帰ったか、医者のところに電話する。今帰ったと答え。しかしその後叫びが聞こえ、妹は召使を連れて馬を駆け、見に行く。崖の下で兄が負傷して倒れている。また看護婦が意識不明で横たわっている。屋敷に連れてきて介抱する。兄は意識を回復できたが、看護婦の方は危ないかもしれないと言われ後に亡くなる。

何があったか、兄に聞いても、はっきりした返事は得られない。何かに襲われた、しかしそれが何かは不明である。ロンドンの警視庁から探偵とその女助手が派遣され、捜査する。何かこの屋敷には秘密があるらしい。執事や兄など、ロンドンから来た探偵をなるべく早く返したいらしく振舞う。またこの家の知り合いである医師も怪しげである。

最後に妹が何者かに攫われる。海岸べりの崖のところに連れて行かれる。探偵や警察が追っていく。何者かと探偵は格闘する。灯りに照らされた、犯人は狼男と化した兄だった。警察に銃撃される。兄はこの家の伝統的な病気にかかっており、医師も治そうとしていたのだが、出来なかったのである。 

2026年10月30日金曜日

アフリカン・ネイチャー~生命<いのちの>の大地~ African safari 2013

ベン・スタッセン監督、ベルギー仏、85分。男女二人がアフリカ南部を車と気球で走行し、そこにいる野生動物を撮影している記録映画。

チーターとか絶滅危惧になっているとは知らなかった。犀もそうらしい。密猟家が沢山殺してきたらしい。アフリカは今後、人口が非常に増える予測なので、動物たちの居場所はますます無くなる。こういいう記録映画といっても演出はあるだろうが、動物園で見るよりは、実際にいる環境で撮影されているので価値はあろう。

アース:アメイジング・デイ Earth: One amazing day 2017

デイル、ウェーバー、ファン監督、英中、93分。地球の一日、朝から日没まで、様々な場所の様々な動物がどう生活しているかを追った記録映画。捕食される動物と追う動物の追っかけはまさに命懸けである。ガラパゴス諸島のイグアナは朝集まって日光を浴び、エネルギーを補給する。生まれたばかりのイグアナは砂の中から頭を出す。それを狙っている蛇たち。イグアナと追う蛇は死闘と言える。逃げおおせるイグアナもいれば捕まってしまうものもいる。

縞馬の親が子を指導する。縞馬は生まれて1時間もすれば歩けるという。川を渡る時、濁流で子の縞馬は流されそうになる。母馬は渡りきるよう励まし岸に着かせる。マッコウクジラが寝る時には水中で縦になって寝るとは知らなかった。その他、中国のパンダとかアフリカの象とか、動物たちの生態が描かれている。

2026年10月29日木曜日

島尾敏雄『ロング・ロング・アゴウ』 昭和24年

出征が近い海軍士官の若い男と学校の教員をしている若い女の、淡い交流を描いた短編。瀬戸内海の沿岸と思われる町に住む学校教師の陽子は、家に訪ねている若い二人の海軍士官と仲良くしていた。そのうちに一人が来るようになり、この士官に感情を抱く。士官は間もなく出征するらしい。もちろんそういう情報は一切分からない。

だが最後にデートをする。ぎこちない二人は感情を露わに出来ない。映画館に入ったり、女の学校の方に行ったりする。抱擁を交わした時もあいにく人が来て、中途半端に終わってしまった。戦争が終わってから会えるだろうか。自分は死んでいるかもしれない。他の女と会うかもしれない。そんな空想をしていると陽子は空しく感じた。題名の「ロング・ロング・アゴウ」は曲の名。

邪悪なるもの Cuando acecha la maldad 2023

デミアン・ルグナ監督、アルゼンチン、100分。田舎に住む中年の兄弟。ある夜、異様な音を聞く。明くる日、行って見ると男の惨殺死体があった。持ち物から分かった、男が行く予定だった家に行く。そこの家では悪魔に憑かれた息子がいて、処理してもらうために男を呼んだのだった。見ると悪魔憑きの男は醜く膨れ上がり尋常でない。

その家の土地を持っている男のところに行き、どうするか相談する。遙か離れた場所に捨ててしまおうとなって、車の荷台に悪魔憑きを横たえ、何百キロも離れた地方に行く。見ると男の身体がない。途中で落としてしまったようだ。その後、悪魔憑きの影響は続く。連れて行った男は自分の農場に異質の山羊がいるので銃で打ち殺す。するとその妻が夫を斧で脳天を割る。その後、自分の顔に斧を打ちつけ死ぬ。

また一緒について行った兄弟も悪魔憑きの影響から逃れるため、家族を連れて村から逃げようとする。兄は離婚した元妻のところに行って、子供たちを連れて行こうとするので、元妻と口論していた。その間、悪魔に憑かれた犬が子供を襲い、逃げる。犬を追って走り出す。犬は殺された。なぜか子供は無事だった。その子と母親のところに、今の夫の運転する車が突っ込む。兄は子供たちを連れて、また年取った母親を乗せ、弟と車で逃げる。弟が知っている悪魔退治の出来る女のところに寄る。女は最初の悪魔憑きの男を捜す必要があると言う。学校にいるらしい。その床下に最初の悪魔憑きの男の身体が横たわっていた。女はそこから出せというが、難儀しているうちに女子児童が校長室に斧があるという。しかし児童たちも悪魔に憑かれており、男が部屋から出た隙に、女を倒し、叩き殺す。後日、兄の自閉症の子供の口の中から髪の毛や母親の持ち物が出てきた。

潮風のいたずら Overboad 1987

ゲイリー・マーシャル監督、米、106分。カート・ラッセル大工で妻に死別して、幼い子供が何人もいる。ある日、ゴールディ・ホーンが持つクルーズ船が寄港し、船内の棚の作成を頼まれる。ホーンは口うるさい女で、仕えている者みんなが嫌っている。ラッセルが作った棚が気に入らず、代金も払わず、船から海に突き落とす。ラッセルは復讐を考える。

ホーンは船の甲板で指環を拾おうとして海に落ち、頭を打ったため、助けられた時、記憶喪失になっていた。精神病院に収容されているホーンが、自分の妻らしいと夫は見に行くが、うるさいホーンを厄介払いするため、知らない女だと言う。ラッセルはテレビでこのホーンが収容されている様を見て、病院に行く。自分の妻だと言う。勝手な名を与える。自分の家に連れてくる。子供たちにも話して共謀である。ホーンに雑用一切を押し付け、こき使う。ホーンは次第に子供たちの世話を熱心にするようになり、子供たちもホーンになつく。

ホーンの母親から娘を捜し出すよう指令が来て、雇い人がついにホーンを見つける。ホーンもその男を見て、記憶が一切蘇る。ホーンは元の家に行く。しかし夫とうまくいかず、その代わり使用人たちに優しくなる。かつてのラッセルとの生活を懐かしむようになる。ラッセルの子供たちは、ホーンに帰ってきてくれるよう、ラッセルを口説く。海上でラッセルの乗った船とホーンのクルーズ船が近くになり、ラッセルは海に飛び込み、ホーンも同様にして海で抱き合う。