2024年5月15日水曜日

オブライエン『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』光文社古典新訳文庫 2014

オブライエンという作家は何人もいるが、これはフィッツ=ジェイムズである。(1828~1862)アイルランドで生まれ、後アメリカに渡り南北戦争で戦死した。収録作品は、

ダイヤモンドのレンズ/チューリップの鉢/あれは何だったのか?──1つの謎──/なくした部屋/墓を愛した少年/不思議屋/手品師ピョウ・ルーが持っているドラゴンの牙/ハンフリー公の晩餐

である。1850年代から61年にかけて発表された。ポーの後継者と裏カバーに書いてある。幻想的で奇想的な短編を集めている。『不思議屋』はユダヤ人の商人が人形の群れを作る。それらは動き出し、子供たちを殺すよう作られている。しかし商人が恋人たちの邪魔をしたため、偶然により人形たちが動き出し、商人やその仲間を毒の剣で突いて殺してしまう。『ダイヤモンドのレンズ』はダイヤで作った顕微鏡で水滴を見ていると少女がいてそれに見とれる話。(南條竹則訳)


0 件のコメント:

コメントを投稿