2016年12月15日木曜日

金星ロケット発進す Der schweigende Stern 1960



 
クルト・メーツィヒ監督による東ドイツ、ポーランド合作の空想科学映画。総天然色。
ゴビ砂漠に堕ちた隕石もどきは1908年に起きたシベリアで起きたツングースカ大爆発(これは実在の出来事)と関係があると思われた。メッサージのようなものが検出されたが、翻訳できない。この隕石は金星から来たはずであった。金星に行って調べるしかない。ソ連のロケットが赴くことになった。

編成は国際色豊かでアメリカの学者の他、日本人(谷洋子)、中国人、黒人など人種も乗組員である。共産主義の理想が反映されている。また谷が広島の原爆を体験したという設定である。

金星は地球に攻撃を仕掛けるつもりであったが、核爆発で自ら滅んでしまう。金星の描写もあまり例のないような気がする。
金星で犠牲を払いながら、地球に戻ってきた隊員が述べる地球への教訓も反核の思想が濃厚である。

金星での隊員の犠牲も貴い行為の結果である。最近の映画のように少し死なないと現実的でない、運悪く死んだというものでない。
日本人女優谷洋子は登場人物の最初にクレジットされ、当時幾つかの映画で活躍したそうだ。

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