和辻による日本思想の通史で、神話時代から明治まで及ぶ。
和辻は倫理を個人の思考内の問題と考えずに、人との間柄の問題と捉えた。そのため倫理思想史と言いながら政治思想史と呼んでも差し支えない内容である。個々の叙述の、現在での妥当性に関する評価はできないが、ともかく読みやすく日本の思想史の全体像を掌握するのに良い著作である。他にも日本思想史と題する本は岩波新書やミネルヴァ書房のものなど読み始めたが、興味が続かず読むのを途中で止してしまった。(岩波文庫、4冊)
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