会計の発達を世界史の中で記述する。講演で話すかのごとく易しい内容である。読者の興味を引き、関心を持たせるために昔の出来事を沢山書いている。正直、歴史上の出来事の記述が多すぎるくらいだ。例えばルイ・アームストロングの挿話などどういう意味で必要か分からない。まつわる話を少し削ってその分、会計について詳しく書いてほしいと思う。記述に枚数を使っている出来事も正確を期すというより、説教師、見てきたような嘘を言いの典型と言っていい。会計の本だからその辺りは適当でいいというのなら、こんなにページ数を使って適当な話をするのか分からない。読者を引き付けようとの意図は分かるが、これは講演でのやり方である。講演なら正確より聞く気になる話をした方がいいだろうが、これは書籍である。書籍、すなわち書かれた文では何よりも正確さが要求される。著者の関心事であろう、歴史の話の多さにうんざりさせられた。
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