2020年12月30日水曜日

ウェスト・オブ・メンフィス West of Menphis 2012

 エイミー・バーグ監督、米、147分。実際に起きた殺人事件の基にした記録映画。

1993年にアーカンソー州で8歳の子供3人が行方不明になる事件が起きた。3人は川に裸の死体で発見された。容疑者はカルト(悪魔崇拝)に凝っている男とその仲間、計3人だった。いずれも十代後半の若者であった。裁判結果は主犯が死刑になり、他2人は終身と有期刑だった。しかし映画の中心はその後である。被告たちは冤罪ではないかとの疑問から、身内、弁護士など有志により再調査が行われる。DNA鑑定の結果、被告いずれのDNAが発見されず、合致したのは一人の被害者の義父だった。映画ではこの義父にも面接を行っている。義父は否定するばかりである。DNA鑑定を提出しても、裁判所は再審を認めない。ようやく最高裁が取り上げ、再び裁判の対象となった。被告たちは既に18年刑務所に入っており、司法取引を弁護側から持ち掛ける。有罪を認め、執行猶予で釈放されるという内容である。被告の一人は無罪なのに有罪を認めるのは嫌だと言ったが最終的に受け入れ、3人とも釈放された。10代後半だった被告たちは30代半ばになってから自由を取り戻した。

なお事件のウェスト・メンフィスはアーカンソーにあり、プレスリーで有名なミズーリ州メンフィスとは別の場所である。この事件を基にした映画「デビルズ・ノット」も制作されており、本記録映画を観始めたら、以前観たその映画と同じ事件と分かった。

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