いわゆるビッグヒストリーの一冊である。特徴は読み易く、また他の同種の本に比べ相対的に短い。
ビッグヒストリーは対象が大きいので大部になりやすい。本書は簡潔である。
著者は地質学者で、地球惑星科学の教授をしている。そのため他のビッグヒストリー本では、いわゆる歴史で習う時代まで含めている場合が多いが、本書は違う。
本書は範囲を絞っている。地球史の後、生命の誕生、人類の誕生について記述し、最後は、人間の特徴として言語、火、道具の使用を挙げている。
山と出ている歴史の分野まで手を広げる必要はないと思う。一冊で歴史分野まで覆う必要はない。そのために知りたい事柄を書き、簡潔に出来た。
山田美明訳、光文社、2018
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