フリッツ・ラング監督、米、102分、白黒映画。中年男が娼婦に惚れ、利用される。
主人公は戦前のギャング映画でお馴染みのジョージ・ロビンソン。実直な会計係で長年の勤続により社でお祝いを受ける場面から映画は始まる。終わってその帰り道、ロビンソンは若い女が暴力を受けているところを見る。駆け寄り男を倒し警官を読んでくる。戻ってみると女しかいない。遅い時刻でロビンソンは女を送っていく。茶を飲む。女に職業を訊かれ、趣味の絵描きから画家と答える。ロビンソンは家庭では恐妻家だった。女は娼婦で、殴っていたのは恋人の男だった。
男は女にロビンソンから金をせしめようと持ち掛ける。ロビンソンは女に惚れているので、なんとか苦労して金を持って来る。家では妻から文句を言われている絵を持ち出し、アトリエ用の家を借りそこに女を住まわせ自分も好きな絵を描く。ロビンソンが持ってきた絵を男が売ろうとして持ちだす。専門家から評価される。作者を訊かれ、女だと答える。女の名で絵が売れ、女は画家として有名になる。ロビンソンは二重に騙されていたわけである。絵を女の名で売りその金額を男が着服している、男は女の愛人である。
ロビンソンは絵が女の名で売られていると知り、女に問い詰める。それしかしょうがなかったと。ロビンソンは承諾した。だが後に女の愛人が男と知ると嫉妬に狂い、女を殺す。男が容疑者として捕まり死刑になる。しかしここで映画は終わらない。ロビンソンは死んだ女の声の幻聴に悩まされ、自首しようにも聞き入れられず、惨めな人生を送る。
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