2019年7月21日日曜日

シェイクスピア『ジョン王』 King John 16世紀末

シェイクスピアの史劇のうち、年代的には最も古い(13世紀初め)ジョン王の劇。

ジョン王の前にフランスからの使者が来る。ジョン王の地でない領地を返せという要求する。王はにべもなく断る。
次に異父の兄弟が来る。一人はリチャード獅子心王の私生児フィリップである。名誉を取り、土地はきょうだいにくれてやるフィリップは劇で重要な役割を果たす。
フランスの宮廷。ジョン王よりも正統な継承者とされる少年アーサーをかくまう。ジョン王からの返事を聞いてフランス王はイギリスとの戦争を決意する。

イギリス王方とフランス王方との対面。戦争は避けられないと思われたが、ジョン王の姪とフランス皇太子の婚約で、戦いは回避される見込みが出来た。しかしそこへ来た法王からの使い。ジョン王に対して諫め法王の命令に従うよう述べる。これを断ったジョン王に対して、フランスは戦いを開くと宣言する。

戦いはジョン王側の勝利に終わり、アーサーはイギリス側に捉えられる。
アーサーに対するジョン王の言葉を解釈し、家臣がアーサーを殺害するため牢に赴くが少年を見て殺す気になれない。ジョン王にはアーサーを殺したと報告する。アーサーは殺されはしなかったが、絶望し自殺する。アーサー殺しとしてジョン王に責任がかかる。
フランス軍は攻めてくる。国内の信望を失ったジョン王は最後に病死する。

今ではあまり人気のない作品だそうだ。しかし読んでいて面白い。

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