2020年5月20日水曜日

影なき男 The Thin Man 1934

WS・ヴァン・ダイク監督、米、91分。
おしどり夫婦、夫は元探偵である。ニューヨーク滞在中、知り合いの失踪事件に巻き込まれ、夫は不本意ながら捜査に加わり、事件を解決する。

ダシール・ハメットの原作だが、ハードボイルドといった内容でない。確かに犯罪の真相を解き明していく様は推理小説風であるが、むしろ夫婦の掛け合いや飼っている犬が面白く、喜劇的な要素が強い。
年配の発明家が行方不明になる。娘は近々結婚予定である。元妻、女秘書など利害関係者が捜索する。主人公のおしどり夫婦は知り合いであったため、捜査を依頼される。
関係者が次々と殺され、犯人は失踪した発明家ではないかと疑いがかかる。娘は心を痛める。最後に関係者一同を集めた、食事の場で主人公の探偵は真相と真犯人を明かす。
かなり複雑に話は進行し、観ていて筋がつかめないところがある。

現在観るとよくある設定に思われ、たいした感銘も受けないかもしれない。制作当時は人気になり続編が次々とつくられた。その後似たような映画がつくられるようになったため、一番元がそれほどに観えないという古典にありがちな宿命である。

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