2020年5月29日金曜日

子供たちは見ている I Bambini ci guardano 1943

ヴィットリオ・デ・シーカ監督、伊、80分。

夫婦には幼い息子がいる。妻は以前から男がつきまとい、妻も内心満更でない。一度、家庭を捨てて男と妻は逃げる。その間、息子の世話を誰がするかで一騒動になる。妻は帰ってきた。夫は最初、冷たくするが妻を許すようになる。男はその後も家に押しかけ、嫌がる妻やそれを見ている息子の前で妻を口説く。
夫は家族旅行を思い立ち、妻息子と海水浴へ行って楽しむ。先に夫だけ帰る。あの男がまたやって来て妻に言いより、二人で時を過ごす。息子はそれを見ていて、一人で父親のいる自宅へ帰ろうとする。見つかって母のところへ戻される。実家には子供のみ帰ってきた。母親は男と行動を共にした。息子は寄宿舎に入れられる。父親を叫んで呼ぶが父親は黙って帰る。
その後父親は自殺。寄宿舎へ母親は来るが、息子は母親の下へ寄っていかない。

家庭を捨てて逃げる女の話は聞くが、これはそれを正面から取り上げ、息子の視点で描いている。制作が戦争末期なのに、海水浴場で娯楽を楽しむ人々を見ていると戦時中かと思ってしまう。

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