2021年7月25日日曜日

謎の下宿人 The Lodger 1944

ジョン・ブラーム監督、米、84分。切り裂きジャックを素材にした映画。

1888年のロンドン。女を狙った連続殺人事件が起きて、市民は恐怖におののいていた。下宿を金のため始めた老夫婦の家に大柄の男がやってくる。下宿したいと。部屋を見て屋根裏部屋も併せて借りる。老夫婦の姪は女優で、地方巡業から帰って来て同居する。不気味な下宿人は夜中に裏口から出て帰ってくる生活を送る。医学の勉強で生活が不規則になると言う。その間も女たちは殺されていた。舞台関係の女が標的だった。姪の楽屋に以前いた女優が来て、その帰りに殺された。家に警察が来て姪から事情を聞く。その若い刑事は姪が気にいったようだ。

下宿人の不審な行動は以前からだったが、犯人と思しき特徴も見られた。当初は偶然だろうと一笑に付していた。しかしながら疑いは深まり、女優が殺されているので、姪の身を老夫婦や刑事は案じるようになる。下宿人に初舞台に来てくれと姪は頼む。姪が舞台を終えて楽屋に帰ると下宿人がいた。悲鳴を聞き、警官らが下宿人を追う。追っかけ劇がそれなりにある。最後に追い詰められた下宿人は窓を破り下のテームズ川に落ちる。

昔の映画なのでなぜ殺人を犯したかの謎解きがある。下宿人の弟がかつて女優に破滅させられた、だから女優に復讐するのだと。犯罪に理由を求めるのは映画だからしょうがないのか。これまでの実際の連続殺人犯には殺人の理由などない。しいていうなら殺してみたかった、くらいである。あるいは殺人犯に生まれついていたから、しか言えないと現代の我々は知っている。

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