2021年7月17日土曜日

甘い夜の果て 昭和36年

吉田喜重監督、松竹、84分、白黒映画。

上昇志向の強い青年を津川雅彦が演じる。百貨店の店員である津川はある飲食店で働く若い女を知る。オートバイに乗せてスピードを出し憂さ晴らしをしている。ある日店に買い物に来た嵯峨美智子演じるバーのホステスを知る。飲食店の若い女を紹介し、バーで女は働く。女は金持ちで実力者の老人(滝沢修)に気に入れられ、マンションに住むようになる。津川はバーに来たアル中もどきの老人の世話をしてやり、その娘である未亡人を知る。未亡人と懇ろになり、結婚して親が経営する製作所を自分のものにする気でいた。結婚の約束をして有頂天だったが、嵯峨美智子から製作所は吸収合併されると聞かされる。絶望する津川。一方津川が世話した女は津川がつれないので、他の男とドライブに行き事故死する。

金が凡て、出世が凡てだという価値観の持ち主の青年はいつの世にもどこにでもいようが、まさに高度成長期只中の日本で、金儲けの機会が多かった社会が影響しているのだろうか。

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