ずいぶん目につく著名である。副題に「遺伝子と神について」とあるように、“利己的な遺伝子”ですっかりお馴染みになった、遺伝子の利己的行動として人間やその他の動物等を説明する。
例えば遺伝子を残すためには子供を作るだけが唯一の手段でない。きょうだいや従兄弟姉妹でも自分の遺伝子が何分の一か入っているから、それらが増えればよいのである。この具体的な事例として蜜蜂を取り上げる。働き蜂は雌で、自分が卵を産まず、凡て女王蜂に任せその産卵の手伝いをするだけである。実はこの方が自分の遺伝子を増やし伝えるためには好都合なのである。
また遺伝だけでなく進化の上で重要な役目を果たす、仲間内の文化の伝達を示すミームという用語の説明がある。
利己的遺伝子の陰謀という見方で、嫁姑問題や男の妻に対する行動に仕方を説明しているところなど面白い。
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