2024年7月7日日曜日

千葉聡『進化のからくり』ブルーバックス 2020

書名を見ると進化一般を述べているかと思うが、中身は巻貝、陸の貝であるかたつむりの進化の著者らの研究史である。

自分だけでなく、多くの研究者を取り上げている。他人の話にこんなにページを割いてよいのかと思うほどである。研究者が実際にどう研究しているかの例が分かるところは良い。ただ今の日本の科学はかつてに比べて、低調な状態らしい。「日本の科学が自由で、豊かで、誠実で、活力に満ち、世界に対して存在感を発揮していた最後の時代のことである。」(p.217)また次の様にもある。「1990年代半ばから2000年代半ばにかけてのおよそ十年間は、日本の科学の黄金時代であった。」(p.38)

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