短篇小説。野獣の見世物の後、語り手は以前、老兵から聞いたアフリカの話をする。ナポレオン時代、アフリカ、エジプトに進攻した兵士は敵方に捕まる。逃げ出し、砂漠の中で一人になる。なつめ椰子の実で腹を満たす。近くの洞穴で休み寝る。起きてみると近くに豹がいるではないか。驚き怯えるが、その雌豹はおとなしい。近くに馬の死骸があり、それで食欲は満足しているためだろう。以降の日々、兵士と雌豹はまるで恋人同士のような仲になる。しかし最後が来る。豹が脚に食いつく。短刀で豹を刺す。仲間の兵隊らがやって来て助かる。
猛獣との極限状況をよく書けたものだと感心する。
高山鉄男訳、世界文学全集第21巻、集英社、1978年
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