2018年8月30日木曜日

激怒 Rage 1972

スコット監督、米ワーナー映画、104分、総天然色映画。
「激怒 映画 1972」の画像検索結果『激怒』と聞くと、戦前のフリッツ・ラングの映画を思い出す人が多いかもしれない。全く内容は異なる映画である。

軍の新兵器の事故により被害を受けた男の復讐の物語である。
牧場で野宿をしたところ、朝になって昏睡状態になっている息子を父親は見つける。更に多くの羊も死んでいた。息子を病院に運ぶ。父親も検査を受けるため、入院しろと言われる。

その頃、軍では新化学兵器が、誤って空中から散布された事故の対応を協議している。この兵器を浴びた者は死ぬしかないと言う。
病院では息子は夜中に発作を起こし死ぬ。男は医師に息子に会わせろと迫るが、はぐらかされる。ここの医師たちも軍の兵器による症状と知っていたのだ。

夜中に起きて息子に会おうとする男は、子供の死体を発見する。病院から抜け出す。
医師の家に押入り、真相を聞き出す。銃器等を大量に買い込んだ父親は、兵器を開発した研究所へ行き、守衛、警官を殺して、施設を爆破する。その後に来た軍人らは既に化学兵器は別の場所に移してあったから問題ないという。父親は更に軍の司令部に乗り込み、復讐をしようとする。しかし入口で兵器の影響が身体に回り、倒れて死ぬ。

子供を殺され怒り狂った父親、ただその復讐は竜頭蛇尾に終わる。普通のハリウッド映画なら軍人どもを皆殺しにする、施設の爆破によって兵器はなくなる、といった漫画的な展開になるかもしれない。ただ犬死するだけである。この辺りは現実的であろう。
それにしても軍の新兵器の被害を受け、それに対して復讐を個人で試みる設定自体が漫画的に思えるのだが。

映画で父親のかかりつけの医師は、かつてのテレビ映画『原潜シービュー号』で提督をやっていた俳優が演じていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿