最初から権力を奮っていた皇帝などでは全くなく、自らの力でその地位を築いた様が描かれる。イワンの少年時代は有力貴族が恣にふるまい、彼は無視されていたが自らの力を見せつける。
皇帝になった後、イワンは重い病気になる。貴族たちは皇帝が決めた幼い息子を帝位につける気など全くなく、勝手にイワン後の政治を論じる。そこへ回復したイワンが現れる。
多くの戦争を始める。うまくいった例があるが、敗退し、仲間と思っていた貴族に亡命される。ポーランドなど外国では野蛮なロシヤ人を罵倒する。
特に伯母は自分の息子(イワンの従弟)を皇帝につけるため、様々な陰謀を企む。イワンの妻の杯に毒をもり殺害する。
第二部の後半ではイワン殺害計画が山場となる。主教や伯母はイワンの殺害を企てる。刺客を送る。宴会の場(この辺りから総天然色になる)で、イワンは従弟と語り合う。従弟は皇帝なんかなりたくない、母親がせかすと言い、イワンに伯母の企みを意図せず教唆する。イワンは皇帝の衣装をしてみろと冗談のように言う。従弟は皇帝の衣装で従者たちを従え、宮殿内を歩き回る。刺客が襲い、斃れる。伯母が現れ、暴君は去ったと勝利宣言する。イワンが現れて現実が判明する。イワンは今後ロシヤを襲う外国は撃退されると抱負を述べる。
ともかく権謀術数がうずまくロシヤの宮廷は、後のソ連時代の粛清を思わせる。
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