著者はニュージーランドの大学教授をしている政治思想史研究者。愛国心には2種あり、もともとはpatriotismであるが、これ以外にもnationalismがあると言う。前者は共通善をめざす考えである。後者は後に出てきたもので、特にフランス革命時に大きく成長した概念である。nationalismは国民や民族にこだわる。著者は共通善を目指すpatriotismが望ましい愛国心だと言っているようである。
この本では事実の認識と、著者のこうあるべきという主張が混在していてどうも読みにくい。もちろん著者の主張は結構だが、まず正しい認識を開設して、それから著者の主張をしてもらいたかった気がする。また文中で読者への問いかけや普通こうなっているという説明で、自分としてはそこで前提とされている日本人の普通の回答に同意できなかったので気になった。
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