2023年1月17日火曜日

隠密七生記 昭和33年

松田定次監督、東映、85分、総天然色映画。

尾張藩の名古屋城の天守閣の屋根で、東千代之介と中村錦之助が見張りをしている。次期将軍の座に就く者が書いてある遺書が鯱に隠してあった。東のいないうちに中村はそれを取り出し逃げる。中村は幕府の隠密でこの文書を盗みに尾張藩に潜入していたのだ。後から親友と思っていた東は事情を聞き驚愕し、取り返しに中村を追う。東の妹は中村を慕っており、自分も単独で中村を追う。
東は中村に追いつき、二人は果し合いになる。途中で落雷があって東が気を失うので中村は逃げる。途中で東は泥棒の女とその子分と知りあいになり、道中に詳しいので同行させる。
途中の宿場で東は同じ藩の仲間たちが助太刀に来たと知る。幕府から派遣された侍たちは中村を守るべく忍んでおり、東とその仲間と斬り合いになる。相手方を倒したが、東は仲間も殺された。
中村は江戸に着く。旗本たちから祝福される。その夜に中村の部屋に賊が忍び込み文書を盗みだそうとしたので中村は切り捨てた。その賊は相思の間柄である東の妹だった。妹はこの文書さえなくなれば元通りの仲に自分も兄もなれると言い死んだ。文書は外に投げ捨てられていたので、やはり忍んでいた東が拾い逃げる。
今度は中村が東を追う番になった。東に中村は追いつく。その時尾張藩の侍どもも、また旗本たちも駆けつけ両方の陣営は向かい合っていた。東は中村を討つつもりだったが、妹が死んだと聞くと、この文書が人を殺したのだと言い、噴火口に投げ捨てる。これで戦う意味もなくなり両陣営は別れる。東には婚約者の美空ひばりが駆けつけていて、二人一緒に帰郷する。

0 件のコメント:

コメントを投稿