ルゴン=マッカール叢書第2巻である。パリの大改造に際して金儲けを企むサカールの物語。
後妻のルネと最初の妻の息子マクシムの恋愛が絡む。サカールは最初の妻が亡くなってから名門の出であるルネと結婚した。サカールは市役所の担当としてパリの改造に取り組む。自分の所有となった不動産を著しい高値で評価して売って儲ける。現代では許されるべくもない違法行為だが、少なくとも当時のパリではうまくやれば切り抜けられたようだ。若い後妻のルネとはあまり交渉がなく、ルネは夫の息子で自分より年下のマクシムと深い仲になっていく。
最後にサカールは妻ルネの名義である中心地の不動産を、妻を説き伏せ自分のものにする。これでルネは身ぐるみはがされた。ルネは翌年に死ぬ。(中井敦子訳、ちくま文庫、2004)
0 件のコメント:
コメントを投稿