千葉泰樹監督、東宝、107分、総天然色映画。
大阪の釜ヶ崎にある安宿を経営している三益愛子演じる婆は、がめつい女である。戦災孤児の中山千夏演じる少女を引き取ってこの少女のみ信頼しており、子供たちも信用していない。近くで自動車事故があった。早速宿の住人たちは現場に駆け付ける。運転手を病院にやる。その間、自動車をバラバラに分解して部品を持って帰る。宿で即売会を開き処分する。後に警官が来ても知らぬ存ぜぬである。
草笛光子と団玲子の姉妹が宿の住人である。草笛は戦前はここら一帯は自分の家の土地だったのに、戦後、三益が占拠してしまった。取り返したく訴訟も辞さない考えである。妹の団は三益の息子、高島忠夫といい仲で結婚を考えている。
三益の義理の弟を称する森繫久彌がやって来て三益が大金を貯めこんでいると言い出す。
草笛はポンコツ屋の森雅之に騙され、暴行を受けた上、土地権利書を取られてしまう。森は権利書をやくざに売る。やくざはそれを基に安宿に立ち退きを迫る。三益は策を試み、やくざから金を取る。
草笛は恨み骨髄の森を刺し殺す。住人がみんなやって来て森の死骸を始末し服などは巻き上げる。草笛は自首するつもりだと言うと、みんなはする必要ない、死体もないと言い出す。結局自首することにした。
その後三益は中山と一緒に公園で乞食をして金を稼ぐようになった。
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