2018年5月1日火曜日

鞍馬天狗 黄金地獄 昭和17年


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伊藤大輔監督、大映京都作品、嵐寛寿郎主演。戦時中の初公開時は『鞍馬天狗横浜に現る』の題名であった。

明治初期の横浜が舞台。外国人経営のヤコブ商会は贋金を造っていた。映画はそのヤコブ商会で銃に脅かされている若者の姿から始まる。銃声が轟く。
角兵衛獅子をしている杉作とその盲目の姉と幼い妹。その時花火が上がり、外国の曲馬団の宣伝が始まる。観客たちは凡てそちらに行ってしまう。
姉は今更角兵衛獅子でもあるまい、横浜へ来たこと自体間違いだったと言う。杉作は盲目の姉の手術ができる先生が横浜にいる、そのために来たから帰る気はない。

横浜運上所というカネの検査をする役所で最近贋金が多いと話題になる。それはほとんどヤコブ商会から出ている。ヤコブ商会に言っても強硬な抗議を受けるだけである。役人の長は西郷さんから派遣されている者が調べているはずだ、と言う。
外人がいる曲馬団、そこで鞍馬天狗こと嵐寛寿郎はさえない男として雇われている。嵐は盲目の姉や杉作らと会う。妹の下駄の歯の一枚が変わった板である。ヤコブ商会のところで拾ったものだと言う。これとの交換で姉の手術を請け負う。

冒頭、銃で撃たれたと思われる男は造船技師である。ヤコブ商会では日本からの受注で大型最新船を建造していた。その技師の弟は兄が殺されたと思っている。
ヤコブ商会では偽の鞍馬天狗を作り、そこへその弟を呼び寄せる。しかし本物である嵐が現れ、彼を救う。弟は嵐が持っている板、それは兄が所有していたヤコブ商会への入館証である。嵐が兄殺しの犯人と思い込んでいた。嵐は真実を知らせる。ヤコブ商会ではその間、手術後で包帯の取れない姉と妹を攫う。嵐は助けに行く。技師の弟にも東京の西郷のところへ知らせに行かせる。

ヤコブ商会に乗り込み、大立ち回りとなる。姉たちが縛られている地下室。これまでと悟ったヤコブは火薬が爆破するよう導火線に火をつける。爆破すればこの上で造っている船が破壊され日本にとって痛手となる。姉は眼の包帯を取って導火線を消す。
技師の弟の知らせで東京から駆け付けた警官隊が到着、悪漢どもは一網打尽となる。

悪外人のヤコブは以前、ハリウッドで活躍していた上山草人がやっている。

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