2018年5月7日月曜日

明治大帝御一代記 昭和39年


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大倉貢製作、監督による大蔵映画、総天然色。

大蔵貢は昭和32年の『明治天皇と日露大戦争』の大ヒットを受けて、続篇を作っていった。『天皇・皇后と日清戦争』(昭和33年)、『明治大帝と乃木将軍』(昭和34年)の新東宝映画を経て、それらの総集編と言うべき『明治大帝御一代記』を、新東宝倒産後に大蔵貢が作った大蔵映画で製作した。

まず映画冒頭に大蔵貢の写真と彼の明治天皇への畏敬の文が出る。明治天皇の一代記を作ることにしたと説明画面になっている。
本作は映画による明治史と言うべきものである。幕末の明治天皇誕生から、維新の内戦、会津白虎隊など。更に維新後は西郷の征韓論の後、西南戦争が尺を取る。西郷は悪く描かれていない。日清戦争では講和のための下関条約について詳しい。日露戦争はこの直前に国立FAで観た『明治天皇と日露大戦争』の再構成である。同じ画面を見せられるのでやや辟易した。別の日に観ればそれほど思わなかったであろう。戦争後のポーツマス条約に怒った国民の焼き討ち場面になるかと思ったが、それはない。明治天皇崩御と乃木将軍夫妻の自決である。

上に挙げた続篇のうち一つは観ていると思うが昔なので忘れており、日露戦争のところのダブリを除けば面白く観られた。
明治時代は栄光の時代であったから、こういう映画が作れたのだろう。

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