ベルギーほか映画、ドルマル監督、115分。
神様の娘という少女が主人公。神様は妻(女神)及び主人公の娘と同居する。故イエス・キリストは息子である。ブリュッセルのアパートのような所に住んでいる。中年親爺で自分勝手な家長である。
神様は密閉された部屋でパソコンに向かい、人間にひどい運命を課す。風呂に入ったら電話が鳴るとか、パンを落とすとジャムを塗った側が下になるとか、店で並ぶと自分の列の進みが遅れるなどである。
立入禁止の父の部屋に入った娘は父親の意地悪さに憤慨する。兄のイエス・キリストと相談する。彼女は世界中の人に余命を知らせる電子メールを送る。家の洗濯機に入り、そこからブリュッセル市内のコインランドリーに行く。街に出た娘は兄キリストから言われたように6名の使徒を捜す。また題になっている新・新約聖書を使徒の話で作ることになる。
その使徒の物語が結構中心になる。ホームレスとか、事故で片腕を失った美女とか、意味のない仕事で人生を過ごしたと思っている男、少年時の体験から性的妄想になっている男、中年の夫から離れ、ゴリラに恋するようになった女(カトリーヌ・ドヌーヴが演じている)など。
父親の神様は娘がやったことに気づき、怒って洗濯機を通じ自分も下界に降りていく。しかし神様の無神経な態度によって、周りの者からボコボコにされる。
最後は家に残った母親(女神)の、パソコンの操作によってめでたく収まる。
観ていて以前の映画を思い出した。6人の使徒捜しは『七人の侍』を、洗濯機で下界に降りるは『ターミネーター』を、女のゴリラへの恋は『マックス、モナムール』を、などである。
意識的にそうしたのか、偶然の一致か、意図的なら自分の気がつかなかったものもあるだろう。
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