2024年3月29日金曜日

AVA/エヴァ Ava 2020

テイト・テイラー監督、米、96分、ジェシカ・チャステイン主演。チャステイン扮するエヴァは女殺し屋である。

フランスに来たイギリス人をエヴァは車の中で殺す。殺す前に殺される理由を被害者に聞いていた。エヴァの属する組織の長であるコリン・ファレルはエヴァを買っておらず、エヴァを始末するつもりだった。エヴァを贔屓にする仲間のジョン・マルコヴィッチはファレルと対立する。

エヴァは病気の母、妹の家族がおり自分の仕事は明かしていない。久しぶりに会った妹は自分の以前の彼と婚約する仲になっていた。ファレルとマルコヴィッチは殺し合い、マルコヴィッチが殺される。その映像をファレルはエヴァに送った。エヴァはかつての恋人に未練があったが、既に妹が妊娠していると知り、妹、彼氏に金を与え遠くに逃げろと命令する。エヴァはマルコヴィッチの仇を討つため、ファレルと対決する。ファレルを倒した。そのエヴァの後をファレルの娘がつけていくところで映画は終わり。

目黒冬弥『メガバンク銀行員ぐだぐだ日記]三五館シンシャ 2022

著者はバブル期に大手都市銀行に入行、その後合併したメガバンクに今も勤める行員で仮名。銀行の内部事情が書いてある。銀行ではこんな業務をしているという紹介ではない。こんなに人間関係で、あるいは仕事で大変だという体験談である。

本書を読んで驚いたとか評があるが、正直全部ではないにしても、しんどさの大半は日本の組織であれば似たようなものではないか。上司が嫌な人間でひどい目に会ったとか、あるいは信じられないような卑劣漢が同じ支店にいて煮え湯を飲まされたなど、程度は違っても組織ならある話である。嫌な上司は勤め人の苦労するところだが、本書では全く人間性を疑うような罵詈雑言を部下に向かって言う上司が出てきて呆れた。銀行はエリートの集団ではないのか。

この著者は出世コースを外れた理由が分からないと言っている。営業がエリートコースで事務は外れたコースとのこと。泣いたとある。上司や同僚など外からの妨害が色々書いてあり、自分の無能や失敗はあまりないらしい。結構有能な人物なのだろう。いや一所懸命に仕事をしていれば自分が認められ、出世して当たり前と思うのは普通であろう。何か出世を俗物根性の現われであるかのように批判する評論家の類が昔からいるが、そんな事を言っていられるのは出世が目的かどうかは別にして、頑張って仕事をしている人間が大半だからである。今の日本の社会が外国に比べてましに暮らせるのもそのおかげである。組織で働いていて出世を望む最大の理由は、自己実現を図るためである。一日の大半をそれに費やして、認めてもらいたいと思うのは当然ではないか。

それにしても銀行員は昔から今に至るまで日本ではエリートと見なされている。それなのに日本の金融機関は世界的にみて大したことない。なぜだろう。ここに書いてあるような日本の社会横断的な人間事情では説明できない。

またシステム障害の話も書いてある。自分の従事した仕事は金融関係ではないが、やはりそれなりにシステム開発の必要があり、専門の会社に作らせたのだが全くいい印象がない。システムが素人には分からないからといって法外な金を取り、ひどいものがあった。システム障害で銀行が非難されるのは当然だが、開発した会社が欠陥システムを作ったからである。システム開発も社会基盤の産業なのだが、これに関して暗い気になる。

2024年3月25日月曜日

J・M・スコット『人魚とビスケット』 Sea-wyf and biscuit 1955

海洋冒険小説が中心部分なのだが、小説は戦後間もない時期のロンドン、新聞に出た不思議な個人広告から始まる。

これにいたく興味を持った語り手はその謎を解きたい。何やら裏の話があるようだ。これを書いて出版したい。それで関係者に接触し、ようやく納得してもらえ、スコットランドの島にある屋敷まで行く。そこで聞かされた話が中心である。第二次世界大戦中、避難船を攻撃され救命艇で同乗する二人のイギリス人の男、一人のイギリス人の女、それから混血の乗組員の物語である。インド洋の漂流の描写が延々と続く。ようやく島にたどり着くが・・・。

人間同士の感情のもつれ。女ならではの調和能力などが描かれる。最後に生き延びた人々の若干の謎明かしがある。(清水ふみ訳、創元推理文庫、2001年)

2024年3月23日土曜日

清水幾太郎『論文の書き方』岩波新書 1959年

論文を書く際の心掛けが述べられている。岩波新書中、古典と言っていい書と思っていて、何十年ぶりかに読み返してみた。

自らの経験に基づいて書き方を述べているのは清水の他の著にも通じる。覚えている箇所が幾つかあった。尤もだと思うところも多い。接続の「が」を警戒しようとか、「あるがままに」書くのはやめようなどである。しかし今回の読み返しで、どうも全体として古いと思うところや、あまり納得できないところもあった。出版が昭和34年という60年以上も前であるからしょうがないだろう。

最終章の「新しい時代に文章を生かそう」など、当時の問題意識を書いており、こんな考えをしている時代があったという歴史文書である。またp.116以下で序論と結論が必要ないと書いているが、賛成できない。論点を読者に間違いなく伝えるためにも明瞭に書いておいた方がいいと思うし、ここはワープロなど全くなく、頭から文章を書くしかない時代の発想である。著者には後の時代に書いた文章の書き方を述べた著書があるのでそちらの方がいい。

ネイビー・シールズ Navy seals 1990

ルイス・ディーク監督、米、113分、チャーリーシーン主演。特殊部隊シールズの活躍を描く。

米軍のヘリが過激派に撃墜され、乗組員らは捕まる。処刑されようとしていた時にシールズが現われ助ける。その際に米国製の小型ミサイルを発見したが、爆破させる暇がなかった。このミサイルを爆破しなかったので、後に隊長は上司らから叱られる。ミサイル発見を課題としているシールズは情報を持っているらしい女ジャーナリストに接近する。この情報をもとにしたテロリストへの攻撃で、シーンが早まり、そのせいで仲間は殺されてしまう。隊長はシーンをどやす。

遂にミサイルの在り処を掴んだシールズは爆破作戦に出る。何人かの仲間を失い、隊長も負傷するがシーンが助けに行き、待機していた潜水艦で帰還ができた。

2024年3月22日金曜日

The Batman   ザ・バットマン 2022

マット・リーヴス監督、米、176分、全く新しいバットマンシリーズになっている。

バットマン即ちブルース・ウェインが両親を殺されて悪人に復讐を始めてからそれほど経っていない時期である。市長が殺害される。続いて警察の本部長、更に検事まで殺される。犯人はリドラーで現場にバットマン宛ての謎を残していく。後に判明する真相は、いずれも殺された者たちは裏で金をとる悪事を働いていた。その金の出所はブルース・ウェインの父親だった。市長に立候補するつもりの父親は、自分の妻の醜聞を嗅ぎ付けた新聞記者を何とかしてくれるようマフィアのボスに依頼していた。その結果は記者の殺害だった。父親も母親もその後殺された。そのため孤児院に出すつもりの巨額の金がマフィアのボスに思いのままになり、悪事に使われていた。

全体的に社会の悪を暴くといった暗い映画でヒーローが悪人ばらをかっこよく懲らしめる映画とは程遠い。

インヴェージョン The invasion 2007

オリバー・ヒルシュビーゲル監督、米、99分、ニコール・キッドマン主演。過去何回か映画化されたボディ・スナッチャー物である。宇宙人に身体を乗っ取られる。

キッドマンは精神科医、患者から夫の様子が最近変だと聞かされる。キッドマンの元夫に会うが、同様に変である。宇宙人に乗っ取られたと医者仲間の分析で分かる。既に多くの人間が乗っ取られている。キッドマンは幼い息子を捜す。息子は免疫があって元夫といても感染しなかった。しかしキッドマンは元夫と感染した仲間によって菌を吹きかけられる。眠ると身体が乗っ取られるという。それでキッドマンは睡魔と闘いながら、息子を捜し助け、宇宙人支配下の者たちから逃げる。キッドマンの恋人役のダニエル・クレイグも感染した。何とか逃げおおせ、対ワクチンが開発され問題は解決する。