夭折した探偵小説作家、大阪圭吉の短篇集は既に創元推理文庫から2冊出ており、本書は第三冊目になる。前2冊に比べより軽妙というか、ユーモアのある作品が収められている。また戦時という時局柄、その制約、影響を受けた短篇が入っている。収録されている短篇は以下の通り。
「死の快走船」/「なこうど名探偵」/「塑像」/「人喰い風呂」/「水族館異変」/「求婚広告」/「三の字旅行会」/「愛情盗難」/「正札騒動」//「告知板の女」/「香水紳士」/「空中の散歩者」/「氷河婆さん」/「夏芝居四谷怪談」/「ちくてん奇談」
このうち「死の快走船」は「白鮫号の殺人」の改題拡張作である。
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