2023年3月24日金曜日

鹿島茂『フランス歳時記』中公新書   2002

副題に「生活風景12か月」とあるように、フランスの一年間、月ごとの歳時記である。4月から始まり、3月に終わる。夫々の月の話題の他、月の守護聖人、その月にまつわる文化人が語られる。

フランスの生活事情を日本人向けに解説しており、かつてに比べ地球化が進み、外国との距離が小さくなったといえども、そこの固有の文化は分からない。日本の文化をどれだけ外国人が知っていようかと考えれば分かる話である。フランスの生活事情に関心があれば興味を持って読める。

それにしてもかつて昭和40年代までフランスは日本人の憧れの的だった。なぜそうだったのか、理由は想像できなくもないが、ともかくあれほど憧れの対象だった外国はフランスをおいてない。もし当時本書のような本が出ていたら、今よりずっと関心を持って読まれただろう。

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