著者は経済企画庁の官僚から大学教授になったエコノミストである。本書はビジネスに従事している者に対して行なった講義を元にしている。日本経済の読みやすい解説本である。
内容は、大きく分けて四つの部から成る。経済、景気をどのようにして見るか、書かれた時期の反映で当時の経済政策であるアベノミクスをどう評価するか、次にやや長期的な観点、耕造改革として日本の労働市場をどう改革していくべきか、最後は日本の財政再建と社会保障の問題を論じている。
このように経済、景気の見方の基本が分かり、中長期的な課題とそれに対する方策案が示される。対応の考え方には賛成できない場合でも、自分の意見をここの記述を基にして組み立てられる。日本経済の基本を知りたい向きには勧められる著書である。(日経BP社)
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