2017年12月14日木曜日

ポップ・サイド・ストーリー Starci na chmelu 1964



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ラジスラフ・リヒマン監督、脚本、バランドフ撮影所作品のチェコ総天然色映画。
ミュージカル映画である。若い男女の恋という典型的な題材。ミュージカル映画と言えばハリウッド製が標準なので、それとの対比で、どのくらい違うか楽しめる。
映画の始まりは、土手のような所へ三人のギターを演奏する若者が現れ、歌い始める。この三人組は途中でも何回か出てきて歌う。ミュージカル映画なのだから歌は当然であるが、この三人は話の中の登場人物ではない。
ポップ摘みをする高校生の一団。トラックの上でポップ、それから作るビールがチェコの代表と歌う。

若者たちがごった返す食堂へおしゃれな身なりをした女子(ハンカ)が入ってくる。みんなが注目する。特に彼女に憧れている男(フィリップ)はそうである。ハンカがスープを持って歩く。嫌味な男が足をかけて転ばせる。服がすっかり台無しになったハンカ。フィリップは怒って男にとびかかり喧嘩になる。先生が来て仲裁する。
フィリップは屋根裏を整理し、自分の部屋としている。やって来たハンカは女子たちが狭い部屋に何十人も入れられているのに、と抗議する。フィリップはハンカに愛を告白する。

ハンカを転ばせた嫌味な男と仲間はなんとかしてフィリップに仕返ししようとする。高校でのダンス・パーティを企画する。
ハンカはフィリップと一緒に来る。嫌味な男がハンカをダンスに誘う。仲良くしている二人を見てフィリップは帰ってしまう。ハンカは後を追う。フィリップの部屋にハンカも住むようになる。
金目の時計やカーテンがなくなっていると妻にぼやく男。その部屋へメモが投げつけられる。嫌味な男が投げたものであった。それに従って先生と一緒に屋根裏部屋に行くと、時計やカーテンを見つけた。丁度その時ハンカが樽でできた風呂に入っている最中であった。

当然学校として問題になる。フィリップは自分だけのことで、他には関係ないと言う。その時ハンカが現れる。
結局二人は退学処分になる。二人で手をつなぎ学校を去る。級友たちは声援で見送る。あの嫌味な男には背を向ける。バスで去って行く二人。

この映画は4年後に起きた「プラハの春」の予兆になっていると紹介されるのが普通である。

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