2022年2月25日金曜日

未来世紀ブラジル Brazil 1985

テリー・ギリアム監督、英、142分。

某国が舞台で官僚政治による全体主義的国家の印象である。役所で蠅のため、タイプされた文字が狂い、別の人間を逮捕してしまう。後に誤りと分かった際、責任のなすりつけ合いに役所は汲々する。主人公は夢の中で翼を持った騎士のようになり美女を救い出す。その美女と同じ顔の女を役所の窓口で見つけ、何とかして名前を知りたく思う。そのため一度は断った別の部署への移動昇進を受け入れ、女を探る。女はトラックの運転手で、犯罪者扱いをされていたので、助けようと一切をなげうって行動し女も巻き込む。

それと並行して主人公の家の空調に問題が生じる。ダクトの修理依頼の電話をするともぐりの男がやって来て直す。すぐ後から来た役所から派遣された男達はもぐりを絶対に許さないと断言する。主人公はもぐりと役人どもの間で振り回される。

女を助けるつもりの主人公の行動はテロリストと断定され逮捕される。主人公を助けるためもぐりの修理屋は仲間たちと殴り込みをかけ、銃撃戦になる。主人公は逃げる。女と幸福な生活を送れるようになった。と思ったらそれは夢で実は主人公は処刑されていた。官僚主義を徹底的に戯画化し、悪夢のような体制を批判した映画である。

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