曽根中生監督、ATG、140分。坂口安吾原作の推理小説の映画化。
時代は戦後間もない頃、田舎の屋敷に招かれた20数人の者たち。その屋敷内で次々と殺人が起こっていく。小説で読んだ時は、あまりに簡単に日常茶飯事のように殺人が起こるので、その非現実性に呆れたものだ。元々推理小説とは殺人など犯罪が起きて、最後に謎の解き明かしを聞いても論理的につじつまが合っているだけで全く現実的でないものがほとんどである。この小説は、小説自体が非現実的もいいところなので、推理小説的非現実性をあまり感じなくて済んだという変わり物である。
さて映画になって見ると、登場人物が実際の人間が演じているし、その映画的要素でそれほど小説を読んだ時ほど馬鹿馬鹿しさを感じなかった。ある程度は見られる。
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