ゲルマン監督、146分、白黒映画。
1953年、スターリン体制末期のソ連社会、軍医を主人公とし、混乱したような場面が続く異常な映画。
正直、虚心坦懐に観ているだけでは、何がなんだかわからない映画である。
映画にはその時代の知識がないと、前提自体わからない場合があるが、本作などその最たるものであろう。
医師団陰謀事件なるものが当時起こり、それに主人公が巻き込まれる様が、大きな筋であるものの、筋を追うより喧噪と混乱によって時代の異常性を観る映画である。
最後の方で釈放された主人公が、スターリンの病床に連れていかれる。手の施しようがないと告げる。映画は2月に始まり、スターリンの死は3月である。
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