2023年7月28日金曜日

バルザック『アネットと罪人』 Annette et le Criminel 1824

主人公のアネットは従兄と婚約していた。司法官志望の従兄は俗物であった。パリから田舎の親戚に行くため、馬車で旅立つ。馬車の中で従兄は同乗した女に惹かれ愁派を送るのでアネットは腹を立てる。

盗賊の親分(アルゴウ、他幾つかの名がある)がいた。この盗賊、題名の罪人であるが、アネットにいたく惹かれる。しかしアネットはなびかない。盗賊の首領は田舎ではアメリカ人の大金持ちでとおっていた。その謎に包まれる素性に人々は好奇心をそそられた。従兄とは結婚しないことになり、また罪人(盗賊の首領)が熱心にアネットをくどく。アネットが悪者たちに攫われた時、助けてくれた。最後にはアネットと罪人は結婚する。大金持ちと結婚できたので、親戚等は羨む。罪人の正体を暴こうと躍起になる。特に屋敷での会に招かれなかった女は怒り狂い、罪人の正体を暴き、告発しようとする。

罪人の正体が分かり捉えられた。裁判が開かれ、弁護は熱弁を奮うが有罪判決となった。罪人の副領は牢屋から罪人を救い出す。アネットも逃げる。しかし官憲が追い、再び捕まる。今度は死刑が執行された。アネットは翌日亡くなる。

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